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 旅の友「駅弁」。実際に食べた9,000個以上の駅弁を中心に、日本全国と世界の駅弁を紹介します。

2020(令和2)年の駅弁に関するニュースを、ここに記録します。

大船駅弁の大船軒とファミリーマートが駅弁風コンビニ弁当6種類を共同開発(2020.12)

「湘南の薫りしらす弁当」

神奈川県のJR東海道本線大船駅などで駅弁を販売する大船軒は2020(令和2)年12月、コンビニ大手のファミリーマートと共同で開発した弁当を、鎌倉市と藤沢市のコンビニ6店舗で発売。「鯵の押寿し」(380円)「鳥めし弁当」(490円)「鯵のちらし寿し」(520円)「しらす弁当」(550円)「サーモン押寿し」(380円)「穴子押寿し」(380円)の6種類。オリジナルの包装紙を使って駅弁らしさを演出し、量は少なめにして価格を抑え、常温で食べられる商品という点を、通常のコンビニ弁当にない特徴だとする。
(参考:2021年2月25日神奈川新聞など)


JR東日本「駅弁味の陣2020」で上諏訪駅弁「諏訪弁ほいじゃねェ」が駅弁大将軍に(2020.12)

音威子府そば

JR東日本が2020(令和2)年10〜11月に実施した駅弁キャンペーン「駅弁味の陣2020」で、対象の65駅弁の中から、長野県のJR中央本線上諏訪駅の駅弁「諏訪弁ほいじゃねェ」が、グランプリである「駅弁大将軍」を獲得した。同年1月に駅のミニコンビニで発売されたばかりの、地元の食堂が調製する新たな駅弁。
(参考:2020年12月14日JR東日本プレスリリースなど)


JR東日本フーズとJR東日本リテールネットは2021年4月からJR東日本クロスステーションに(2020.11)

かつての日本食堂の流れを汲み、JR東日本の管内の駅や列車内で弁当を販売するJR東日本フーズと、かつての鉄道弘済会の一部であり、JR東日本エリアの各駅で売店を運営するJR東日本リテールネットは、2021(令和3)年4月1日(木)に他の2社と合併し、JR東日本クロスステーションとなる。いずれもJR東日本の100%子会社で、同社の事業再編によるもの。JR東日本フーズは2020(令和2)年4月に日本レストランエンタプライズ(NRE)とジェイアール東日本フードビジネスとの合併でできたばかりで、わずか1年で東京駅などの駅弁の調製元の社名が消える。
(参考:2020年11月12日JR東日本ニュースリリースなど)

米沢駅の名物駅弁「牛肉どまん中」が米粉ピザになり発売(2020.11)

牛肉どまん中ピザ

山形県のJR奥羽本線米沢駅で駅弁を販売する新杵屋は、2020(令和2)年11月21日(土)に「牛肉どまん中ピザ」(900円)を発売。政府の新型コロナウイルス感染症対策により鉄道の利用者や駅弁の売り上げが落ち込み、駅弁のために契約農家から仕入れた米の新たな活用先として企画したという。米沢駅の名物駅弁「牛肉どまん中」の山形米「どまんなか」の米粉でできた生地に、チーズと同駅弁の牛肉煮を詰めて、同駅弁のパッケージの絵柄を持つ袋に詰めた冷凍食品。道の駅米沢と米沢駅前の調製元で販売。
(参考:2020年11月の現地訪問など)


新神戸駅弁の淡路屋が8月に飛沫感染予防シールド付き弁当を発売(2020.8)

新神戸駅弁「令和の嗜み弁当」

兵庫県のJR山陽新幹線新神戸駅などで駅弁を販売する淡路屋は、2020(令和2)年8月7日(金)に新作の駅弁「令和の嗜み弁当」(1,000円)を発売。政府の新型コロナウイルス感染症対策に対応して調製元が開発した、弁当の三方向に壁をつくる「飛沫感染予防シールド付き弁当箱」を使い、12区画に4種の御飯と多種のおかずを詰めた。新神戸、神戸、西明石の各駅などで販売。
(参考:2020年8月5日の調製元公式サイト「お知らせ」など)


横浜駅弁の崎陽軒が8月に冷凍駅弁「おうちで駅弁シリーズ」発売(2020.7)

横浜駅弁「チャーハン弁当」

神奈川県のJR東海道本線横浜駅などで駅弁を販売する崎陽軒は、2020(令和2)年8月1日(土)に「おうちで駅弁シリーズ」を発売。政府の新型コロナウイルス感染症対策による、鉄道駅での駅弁の売り上げの激減を受けたもの。「チャーハン弁当」と「ピラフ弁当」(各630円)を、通信販売のみで販売する。以前から冷凍のチャーハンなどの御飯やシウマイを通信販売していたが、今回は御飯にシウマイと唐揚げと筍煮を同封し、駅弁の掛紙と同じ絵柄を持つシールを包装フィルムに貼り付けた。
(参考:2020年7月27日の調製元のプレスリリースなど)


留萌駅弁「にしんおやこ」が7月から道の駅の駅弁に(2020.7)

留萌駅弁「にしんおやこ」

北海道留萌市で2020(令和2)年7月11日(土)にオープンする、道の駅「道の駅るもい」に出店するチャレンジショップむさし家が、JR留萌駅の駅弁「にしん親子弁当(にしんおやこ)」(900円)を販売する。駅で買うには、そば店で前日までの注文が必要であるため、これで駅弁が買いやすくなる。道の駅るもいは、かつての国鉄留萠駅の構内に設置されており、留萌駅舎から線路を隔てた裏手に位置する。
(参考:2020年7月9日北海道新聞など)


新神戸駅弁の淡路屋が阪神タイガース公認弁当など新作5種類を発売(2020.6)

新神戸駅弁「虎のベストナイン弁当」

兵庫県のJR山陽新幹線新神戸駅などで駅弁を販売する淡路屋は、2020(令和2)年6月19日(金)に新作の駅弁5種類を発売。同日のプロ野球の開幕に合わせ、政府の新型コロナウイルス感染症対策による無観客試合に対応した、自宅観戦を一層楽しめる新商品とする。「虎のベストナイン弁当」(1,080円)と「虎の威を借るきつね寿し」(800円)は、プロ野球団の阪神タイガースの公認商品として、御飯に玉子と海苔や濃淡の油揚げで縦縞を描く。「炭火焼肉たむらのすきやき弁当」(1,100円)と「炭火焼肉たむらのあっちっちすきやき弁当」(1,350円)は、大阪府大阪市の焼肉店のコラボによる牛肉弁当。「淡路屋はんと山田はんの牛玉弁当」(980円)は、兵庫県神戸市の老舗玉子焼店とのコラボによる、玉子焼と牛肉煮を詰めた幕の内タイプの駅弁。新神戸、神戸、西明石、芦屋の各駅や通信販売などで販売。
(参考:2020年6月17日の調製元公式サイト「お知らせ」など)


駅弁誕生135周年記念おにぎり弁当の発売を中央会などが発表するもコロナで瓦解(2020.4)

全国各地の駅弁屋などの駅構内営業者で構成する日本鉄道構内営業中央会は、会員のうち21社が2021年4月10日に「駅弁誕生135周年記念おにぎり弁当」を発売すると発表。同会が1993年に定めた4月10日の駅弁の日に合わせ、駅弁の始まりといわれている握り飯にちなんだキャンペーン。しかし新型コロナウイルス感染症の流行で、政府が緊急時体制宣言を実施するなど、旅行と駅弁の需要が激減、おにぎりシウマイ弁当の発売を発表した横浜駅弁の崎陽軒が発表4日後に販売延期を発表するなど、この試みは事実上瓦解した。少なくとも10社で12種類の駅弁は、東京駅や後の駅弁催事などで販売された模様。
(参考:2020年4月2日日本鉄道構内営業中央会プレスリリースなど)


一ノ関駅弁のあべちうが4月から休業(2020.4)

一ノ関駅弁「かにめし」

岩手県のJR東北本線一ノ関駅で駅弁を販売するあべちうは、2020(令和2)年4月11日(土)から休業。駅の駅弁売店への駅弁の出荷をとりやめ、駅の立ち食いそば店の営業も休止している。政府の新型コロナウイルス感染症対策の影響が考えられる。営業再開の時期は不詳。
(参考:2020年4月閲覧の日本鉄道構内営業中央会公式サイトなど)


塩尻駅弁のカワカミが王滝グループへ事業を譲渡(2020.4)

塩尻駅弁「とりめし」

長野県のJR中央本線塩尻駅で駅弁を販売するカワカミは、2020(令和2)年4月1日(水)に、すべての事業を長野県松本市の飲食業者である王滝へ譲渡した。塩尻の駅弁は調製元の社名が屋号に変わっただけで、引き続き販売されている。これに伴うものか、王滝やその子会社が調製しJR長野駅で売られる駅弁に、日本鉄道構内営業中央会が定める駅弁マークが付き始めたという目撃情報がある。
(参考:2020年4月閲覧の新調製元公式サイトなど)


釧路駅弁の釧祥館が釧路から撤退か(2020.4)

釧路駅弁「たらば寿し」

北海道のJR根室本線釧路駅で駅弁を販売する釧祥館は、2020(令和2)年3月までに釧路駅のそば屋を閉店し、釧路駅近くの本社から退去し、北海道旭川市に移転した模様。釧路駅で買える釧祥館の駅弁は、道内のJR函館本線旭川駅で駅弁を販売する旭川駅立売の調製とある。釧祥館の移転先は旭川駅立売の所在地と同じで、事実上合併したようなものだと考えられる。
(参考:2020年8月の現地訪問など)


糸魚川駅弁の九郎右ェ門が3月限りで廃業(2020.4)

糸魚川駅弁「根知谷笹すし」

かつて新潟県のJR北陸本線糸魚川駅やJR上越線越後湯沢駅の駅弁を調製していた九郎右ェ門が、2020(令和2)年3月31日(火)限りで廃業。店主の死去によるもの。糸魚川の郷土料理で、駅弁として紹介された「根知谷笹すし」が、これで失われた。なお、駅での販売は、2015(平成27)年3月の北陸新幹線の開通までに終了していた。
(参考:ブログ「糸魚川ALEX」2020年4月2日など)


新型コロナウイルス感染症集団発生のクルーズ船へ横浜駅弁4000個を提供(2020.2)

神奈川県の東海道本線横浜駅などで駅弁を販売する崎陽軒は2020(令和2)年2月12日(水)、新型コロナウイルス感染症の集団発生により2月3日の横浜港到着から留め置かれるクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」に横浜駅弁「シウマイ弁当」を、乗客・乗員向けに3800個、自衛隊などの支援者向けに200個、計4000個提供した。しかし乗客などには配布されておらず、船に積み込まれた弁当の行方は分からない。
(参考:2020年2月12日の各社報道など)


今年の「阪神」も新作実演駅弁グランプリを実施(2020.1)

大阪府大阪市の阪神百貨店の駅弁大会「阪神の有名駅弁とうまいもんまつり」の、今回の開催概要が明らかになった。今回も「約300種類」の駅弁などを販売。前年に続き、催事場内で「阪神の新作実演駅弁グランプリ」を実施、対象駅弁16点の人気投票を行う。宮島口駅「あなごめし」を今年も実演。受け継がれて復刻した駅弁として、浜坂駅で売られた「かに寿し」、山形駅「みちのく弁当の旅」、博多駅「博多名物かしわめし」を販売する。
(参考:2020年1月閲覧の催事公式サイトなど)

今年の「京王」は5種のカニ駅弁対決!など3本の対決企画を用意(2020.1)

駅弁大会の甲子園と呼ばれる、京王百貨店新宿店の駅弁大会「第55回元祖有名駅弁とうまいもの大会」の、今回の開催概要が明らかになった。2020(令和2)年1月8日(水)から21日(火)まで、店休日なしの14日間の開催。「5種のカニ駅弁対決!」で長万部駅「かなやのかにめし」と釧路駅「釧祥館ちらし」と旭川駅「ずわい華御膳」と福井駅「がんばれ!かにめし」と小樽駅「焼ずわい蟹弁当」の5種を、「新作牛肉駅弁対決!」として米沢駅「ビビンバ牛肉どまん中」と武雄温泉駅「佐賀牛ザブトンステーキ・ローストビーフ・ロースすき焼き弁当」を、「黄金の駅弁対決!」として西明石駅「黄金のひっぱりだこ飯」と姫路駅「五色穴子の輝弁当」と大館駅「金の鶏樽めし」の3種を、実演で販売。毎年輸送販売される横川駅「峠の釜めし」を、今回は店内調理で一日2,000個を用意するという。東京駅などで売られた特急列車ヘッドマーク弁当の全11種類を復刻販売。
(参考:2020年1月閲覧の催事公式サイトなど)

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