ソウル市にある龍山駅の、KTXやセマウル号などが発着するホーム上のファミリーマートで買ったお弁当。総ボール紙製の長方形の容器は松花堂風に四分割され、中身は生野菜サラダ、キムチ・ラッキョウ・小魚和え、何かの揚げ物数種とカニカマコーンサラダ、牛すき焼き肉とレンコン煮。これに別のラップ包み紙箱で俵飯を、航空機内食風プラ製カップで水と味噌汁?を付ける。
プルコギは韓国焼肉、トシラックは弁当の意味。俵飯と味噌汁は購入時にレジ係員がレンジで加熱する。紙箱の味気なさを除けば風味はそこそこ。キムチを含め特別に辛いものないが、香りはやはり韓国風。残念ながら韓国全土でまったく同じ商品が販売されているそうだが、見た目では駅弁としか見えない。
2005年の訪問時、韓国鉄道はKTXに食堂車やビュッフェを付けない代わりに、ホーム上に日本でおなじみのコンビニ「ファミリーマート」を入れて、弁当や飲料などを販売させていた。しかし韓国では列車別改札が厳格に実施され、列車出発時刻の10〜15分前からしかホームに入れない。高速鉄道なので当然に列車の窓は開かないし停車時間は短く、しかもレンジでの加熱では客もさばけず、これで商売になるのか不安に見えた。利用当日もセマウル号6両編成が満席だったのに、他の弁当購入者はおらず、弁当も冷蔵ケースに十数個があるのみだった。
龍山駅のKTXやセマウル号などが発着するホーム上のファミリーマートで買ったお弁当。総ボール紙製の長方形の容器は松花堂風に四分割され、中身はマスタードソース付き生野菜サラダ、白菜漬とカニカマコーンサラダと缶詰フルーツ、かき揚げとウインナーと玉子焼に何かの揚げ物、ハンバーグかカツか粉モノかよく分からない揚げ物。上のプルコギトシラックと同じ俵飯と水と味噌汁?が付く。
カスはカツ、ジョンシクとは定食の意味だそうな。トシラックは弁当。食品表示ラベルによると中身はエビカツ、海鮮かき揚げ、トンカツ、コロッケなど。味は薄めで辛さがなく、韓国食の事前のイメージとだいぶ異なる。なお、割りばしの袋にはゴミ袋も封入され、別に紙ナプキンも付いている。この2種で、ホーム上ファミリーマートの取扱弁当のすべてである。
2005年の訪問時、韓国の鉄道はソウルなど大都市の地下鉄を除き、韓国鉄道公社の運営。2004年までは韓国鉄道庁で、略称はKNR(Korean National Railroad)であったが、現在の愛称KORAILも当時から使われていた。全国一体の運営だが切符は昔から列車別であり、4種類ある列車の利用区間ごとにその種別に応じた運賃を支払う。日本人なら全線乗り放題で3日間7,440円からのコリアレールパスが便利。
※2006年2月補訂:読み方と中身の情報の追加龍山発木浦行セマウル号の車内販売で購入したお弁当。KTX開業まで韓国鉄道の花形だったディーゼル特急セマウル号の写真を載せたボール紙の紙箱に、容器とトレーをひとつずつ詰める。中身はひとつが白御飯、もうひとつがおかずでその中身はミニエビフライ、蒲鉾のような玉子焼、鳥唐揚、魚照焼?、白身魚フライ、カニ蒲鉾、青唐辛子、白菜やイカなどのキムチ5種にチリソースのカップ。カップの水も付いている。
韓国でようやく出会えた駅弁らしい雰囲気の弁当に喜んだものの、中身で赤いものはこの世のものとは思えない辛さで、白菜とイカを除き残さざるを得なかった。これにチリソースまで付いているのだから恐ろしく、日本人との味覚の差は相当に大きい。なお、車内販売では箱入りサンドイッチも積んでいたが駅売りと同じ商品の模様。キンパブの車内弁当もあるそうだが、今回は見つからなかった。
セマウル号は日本の在来線特急に該当する都市間列車。新幹線がKTXで、急行か快速がムグンファ号で、他に普通列車がある。セマウル号の車両には数タイプがあるようだがいずれも日本の新幹線や特急列車の普通車よりゆったりした座席を持ち、揺れが少なく乗り心地が良いような気もした。