東京駅から電車で約25分。横浜市は神奈川県の東部で東京湾に面した、人口約380万人の港町。東京の衛星都市として人口日本一の市であるほか、異国情緒とウォーターフロントで多くの観光客も集める。駅弁は、大正時代からの駅弁屋がコンコースやホーム上や駅周辺各地に駅弁売店を構え、「シウマイ弁当」は日本一売れる駅弁とされる。1915(大正4)年8月15日開業、神奈川県横浜市西区高島2丁目。
2012(平成24)年6月18日に発売された、平日午前中限定の駅弁。調製元のプレスリリースには「朝ごはんの欠食が問題となっている昨今、崎陽軒としてできることは何か?と考えた」などとあるが、つまり下記の駅弁「皆勤快食」のリネームとリニューアルだと思う。本当に平日の朝早くにしか売られず、旅行者が買うのは難しかった。
朝日にシウマイ弁当でおなじみの横浜の建物のシルエットを描いた掛紙を使用、小さく柔らかい長方形の容器の半分は日の丸御飯、半分はおかずで玉子焼、タケノコ煮、とうふしんじょ、鮭塩焼、ニンジンやシイタケの煮物、菜の花漬、シウマイ1個。白御飯のトッピングは季節により、胡麻ちりめんじゃこ、梅干し、高菜、昆布佃煮と変わった。価格は2012年の発売時や購入時で590円、2014年4月の消費税率改定で610円、2016年9月から630円、2018年9月から640円、2022年10月から670円。2022年11月限りで販売終了となった。
※2023年10月補訂:終売を追記上記の駅弁「ハマの朝ごはん弁当」の、2017年2月時点での姿。この駅弁は実は、3月から5月までは胡麻ちりめんじゃこ、6月から8月までは梅干し、9月から11月までは高菜、12月から2月までは昆布佃煮という具合に、季節により白飯のトッピングが異なり、掛紙の記載もその点だけ差し替えられる。今回は2月なので「昆布佃煮」と書いてある。それ以外は、まったく同じ。
2011(平成23)年7月1日に発売した、平日午前中限定の駅弁。小さく簡素な長方形の容器に木目柄のボール紙でふたをして、駅弁の名前を鉄道の地図記号で囲い横浜の風景のシルエットを描いたクリーム色の掛紙を巻く。中身は昆布を載せた白御飯に、鮭塩焼、玉子焼、鶏唐揚、サトイモとニンジンの煮物、タケノコ煮、こんにゃく、青かっぱ。
名前のとおり通勤客を対象にしたお弁当のようだが、少量で安価、俵飯でない御飯、シウマイ無しという点で、5年前に消えた「幕の内弁当 梅」の再来という印象。おそらく上記の駅弁「ハマの朝ごはん弁当」が発売された2012年6月までに終売。
※2013年10月補訂:終売を追記「幕の内弁当 梅」のリニューアルで2006年6月に発売。小柄な長方形の容器に木目柄の紙ふたをかけて、弁当名を小さく書いた掛紙を巻いて輪ゴムでしばる。中身は白御飯に昆布を載せ、焼鮭と玉子焼に煮物などを添えるもの。つまり、大きく変わった商品名とは対照的に、中身は以前の幕の内から微妙にしか変わってない。価格以上の安っぽさも、なんとなく健在。
おかずから蒲鉾が消えたのは、やや大きな意味を持つ。古典的な幕の内駅弁のおかずに関する三種の神器「焼き魚、蒲鉾、玉子焼」の一角を削いだことを意味し、それゆえに幕の内の駅弁の名前を捨てた可能性もある。三種の神器が揃わない幕の内駅弁など、日本全国に多々あるが。2007年中に終売か。
※2009年3月補訂:終売可能性を追記2005(平成17)年3月15日にリニューアル。経木枠の小さな長方形の容器にふたをかけて、梅柄の掛紙を巻いて輪ゴムでしばる。中身は白御飯に鮭塩焼、笹蒲鉾、玉子焼、タケノコなどの煮物とししとう。「和菜弁当」へのリニューアルにより、2006年5月限りで終売となった。
つまり、リニューアル前の俵飯が白御飯に戻ったもの。前作は半年程度しか持たなかったとなると、お弁当に求められるのはこのスタイルなのだろうか。何度も書くが、横浜駅の幕の内弁当なのにシウマイが入らないのは本当に惜しい。
2004(平成16)年8月4日にリニューアル。経木枠の小さな長方形の容器に縁付きのふたをかけて、掛紙を兼ねた梅花柄の紙帯で締める。中身は赤飯と白御飯の俵飯が二個ずつと、銀鮭塩焼や玉子焼や笹蒲鉾や筍角切や煮物類。以前と比べて見映えと少量感が非常に増したので、同じ価格でシウマイも入る東京工場版「崎陽軒お好み弁当」が横浜にも欲しいところ。2005年3月15日に上記の駅弁「幕の内弁当 梅」へリニューアル。
購入時に2種類あった横浜駅の幕の内駅弁のうち、価格が安いほう。紙のふたをかけた長方形の木製の容器を使用、中身は梅干し付きのゴマ振り白御飯に、鱒塩焼、筍煮、鶏肉甘煮、ふくさ焼き、蒲鉾に金時豆などが付く。低廉な価格は嬉しいが、中身は全体的になんとなく物足りない感じを受けた。量はほどほどに少なめ。2004年8月4日に上記の駅弁「幕の内弁当 梅」へリニューアルされた。