banner 汽車客車客車客車客車客車客車客車客車客車客車
 旅の友「駅弁」。実際に食べた9,000個以上の駅弁を中心に、日本全国と世界の駅弁を紹介します。

【掛紙】つくだに(50銭)Tsukudani
1943年3月8日調製 Mar. 8, 1943

掛紙

1943(昭和18)年3月8日の調製と思われる、昔のどこかの駅弁の掛紙。弁当でなく佃煮の包装紙か。中身120目(グラム?)で45銭、容器代金5銭で、金50銭と内訳を記したのは、1940年の改正暴利行為等取締規則に基づくマル公マークによるものか。鉄道弘濟会賣店は本州北海道四国九州の各地にあり、掛紙に駅名や地名の表記がないためどこのものかわからないが、名古屋城にそっくりな天守が描かれるため、名古屋エリアのものではないかと想像する。

調製元
鉄道弘濟会賣店 所在地の記載なし 連絡先の記載なし

【掛紙】御辨當(30銭)Obento
調製年月日不詳 1920's

掛紙

おそらく1920年代のものと思われる、昔の大府駅弁の掛紙。路線図、桃山の景色、桶狭間古戦場などの名所案内、意見記入欄と、当時の駅弁掛紙に求められたフルスペックを記載した賑やかな絵柄。大府駅は昔も今も東海道本線が武豊線を分ける駅であり、愛知県に初めて通じた鉄道にできた歴史のある駅にもかかわらず、駅弁の販売は1900年代に入ってからで、幕の内と寿司だけを売り、しかも1960年頃に失われてしまった。

販売駅
東海道本線 大府(おおぶ)駅 1887(明治20)年9月10日開業 愛知県大府市中央町三丁目
調製元
弥生亭 鷹羽彌太郎 大府駅前 28番

(姫路駅幕の内辨當)(1,200円)Himeji-eki Makunouchi Bento
2012年9月17日に博物館明治村の食堂で購入 Sep. 17, 2012

掛紙 中身
掛紙 掛紙 外観 外観 外観 外観 外観 中身 中身 中身

愛知県犬山市のテーマパーク「博物館明治村」での企画催事「明治のりもの博」の開催に伴い、村内(施設内)の食堂で復刻販売した、かつての姫路駅の駅弁。この弁当の調製元であると思われる地元のホテルの名を記した和紙風風呂敷に包まれる、発泡材枠な正方形二段重ねの容器の中身は、下段が五目飯と日の丸御飯、上段がかまぼこ、有頭海老、伊達巻、サトイモやタケノコやナスなどの煮物、きんとんなど。

1889(明治22)年に姫路駅で初めて出現した幕の内駅弁は、現在も姫路駅の駅弁屋である調製元からも時々販売されている。それとこれで味はともかく中身がだいぶ異なると思うが、まあ「近いものを再現」したということで気にしない。

博物館明治村は名古屋鉄道が、その中興の祖である土川元夫の夢と力で、愛知県犬山市内で江戸時代初期に築造された農業用溜池である入鹿池のほとりの約15万坪の緩斜面に、約10億円をかけて設けたテーマパーク。日本の第二次大戦後の高度経済成長に伴い失われつつあった明治時代の建築物について、全国各地からまずは15軒を移築し公開した。同じ犬山市内に設けた野外民族学博物館のリトルワールドや、サルの研究や展示を行う日本モンキーセンターとともに、名鉄の文化事業と沿線観光開発を兼ねて、その企業イメージと収益をも支えた。

しかし、ピーク時の1968(昭和43=明治100)年度には年間で158万人もいた入館者数は、1990年代以降のバブル経済の崩壊やレジャー嗜好の変化により激減、2000(平成12)年度には40万人を割ってしまった。2000年代には名鉄グループの経営不振により、リトルワールドは閉鎖が検討され、モンキーセンターへのモノレールは廃線になり、明治村への投資も滞った。それでも現在は、開館当初の倍に拡張された敷地に国の重要文化財10を含む67の施設を抱え、テレビなどの撮影でも活用され、年間40万人台の入館者数で収支を償えるよう経営を見直し、その運営が続けられている。

販売駅
博物館明治村 1965(昭和40)年3月18日開村 愛知県犬山市字内山1番地
調製元
調製元の記載なし 所在地の記載なし 連絡先の記載なし

(名古屋折詰御辨當)(980円)Nagoya Orizume Obento
2012年9月17日に博物館明治村の売店で購入 Sep. 17, 2012

掛紙 中身
掛紙 外観 外観 外観 外観 中身 中身 中身

愛知県犬山市のテーマパーク「博物館明治村」での企画催事「明治のりもの博」の開催に伴い、村内(施設内)の売店で復刻販売した、かつての名古屋駅の駅弁。明治時代の駅弁掛紙のコピーをかけた発泡材枠な正方形二段重ねの容器の中身は、下段が日の丸御飯、上段が鶏肉煮、アユ佃煮、玉子焼、かまぼこ、ウナギ蒲焼、カボチャやシイタケなどの煮物など。名古屋の駅弁屋は復刻駅弁を出さないため、これがいつどこの誰の駅弁を再現したのかは分からない。

明治村では、1874(明治7)年輸入の蒸気機関車が明治40年代製造の三等客車を牽引する「蒸気機関車」や、明治末期に製造された路面電車による「京都市電」で、園内を移動することができる。2010年12月20日から無期限の運休となり廃止が懸念されたが、今回の訪問時にはいずれも試運転を実施しており、京都市電は2012年9月28日に、蒸気機関車は同年11月8日に、それぞれ運行を再開した。

販売駅
博物館明治村 1965(昭和40)年3月18日開村 愛知県犬山市字内山1番地
調製元
岐南食品 有限会社 岐阜県羽島郡岐南町平島9丁目51番地 連絡先の記載なし http://www.baipasu.co.jp/

JR東海 三河安城(みかわあんじょう)駅 JR-Tokai Mikawa-Anjo Station
2013(平成25)年1月訪問 GoogleMap「三河安城駅」

駅名標 駅舎 駅構内

名古屋駅から新幹線で1駅約11分または在来線で約30分。安城市は人口約19万人の農工業都市で、19世紀末の明治用水の建設により「日本のデンマーク」と言われるくらい畑作や畜産で栄えた。駅弁は名古屋駅弁のごく一部が、新幹線駅の売店に入荷する。1988(昭和63)年3月13日開業、愛知県安城市三河安城町一丁目。

【終売】Oh!デンマーク(1,000円)Oh! Denmark (end of sales)
 

1988(昭和63)年3月13日の駅開業とともに「新幹線グルメ」のひとつとして誕生した洋風駅弁。酪農が盛んなこの地域が日本のデンマークと呼ばれたことに由来し、焼き豚を載せたピラフ、サンドイッチにハンバーグ、コーンにフライドポテトと、一般的な駅弁らしくない食材がふんだんに使用されている。残念ながら2001(平成13)年末頃に消滅。

販売駅
東海道新幹線 三河安城(みかわあんじょう)駅 1988(昭和63)年3月13日開業 愛知県安城市三河安城町一丁目
調製元
株式会社 だるま 名古屋支社 愛知県名古屋市中村区亀島2−1−1 052(452)2101