長野駅からしなの鉄道で約40分。妙高市は新潟県の南西部に位置する、人口約3万人の高原。赤倉や斑尾など著名なスキー場を多く抱える、スキーと温泉の観光地である。駅弁は国鉄時代からの駅弁屋が、駅弁撤退後も駅前商店で当時の駅弁と同じ商品を販売していたが、2011年5月に閉店した。北陸新幹線の開業により、2015(平成27)年3月にJR東日本からえちごトキめき鉄道に転換。1888(明治21)年5月1日開業、新潟県妙高市大字田口。
1909(明治42)年から売られているという、歴史のある駅売り名物。餅米を杵でついてこしあんでくるむ、昔ながらの製法でできた、小指サイズのあんもちが16個入る。トレーが味気なく味も格別ではないが、素朴さだけはひしひしと伝わってくる。駅前商店の他に「笹寿司」ともども、上信越道のサービスエリアでも売られるが、駅構内では売られなくなってしまった。
調製元の駅前商店が2011年5月15日限りで閉店したため、現在は売られていない。
※2011年6月補訂:終売を追記駅構内での駅弁販売から撤退した、かつての駅弁屋さんのお弁当。正方形で竹柄の容器に薄手の掛紙をかけて、太めの紙ひもでしばる。ふたを開けると一面に、栗や姫竹や油揚げや椎茸が混ざったおこわが敷かれており、たとえは悪いがまるで食品サンプルでも持ってきたかと思えるほど、美しく輝いていた。
奥深い味や香りに絶妙な固さと柔らかさを備える食感も素晴らしく、特急列車の廃止とスノースポーツの低迷で観光客が減り閑散とする駅前においておくには実にもったいない。2003年12月の情報で、この弁当は休日のみ調製し、平日は5個以上からの予約制だとのこと。
調製元の駅前商店が2011年5月15日限りで閉店したため、現在は売られていない。
※2011年6月補訂:終売を追記妙高高原駅が田口駅と呼ばれていた昔からの名物駅弁。妙高山と里と笹と温泉マークを描いた笹色のボール紙パッケージに木目調紙製容器を入れ、その中で姫竹、紅鮭、ぜんまい、玉子、椎茸、芽山椒を酢飯に載せて笹の葉で包んだ笹寿司がひとつずつ整然と並ぶ。見た目はとびきり美しいわけではないが、口の中ではとびきりの美人に変貌するのは、歴史の為せる技か。
信越本線の長野駅〜直江津駅は、古くは帝都と裏日本を、かつては東京と北陸を、名古屋や大阪と新潟を結ぶ動脈であった。しかし北陸本線の改良で昭和中期には後者の機能が失われ、長野新幹線の開業による信越本線横川・軽井沢間の廃止で前者の機能が失われ、その後に誕生した長野駅と新潟駅を結ぶ特急も短命に終わり、2003(平成15)年現在で毎時1本の鈍行が来るだけのローカル線。北陸新幹線(長野新幹線)が長野駅から金沢駅まで延伸される時には、JRから切り離されることが決定している。
調製元の駅前商店が2011年5月15日限りで閉店したため、現在は売られていない。同年2月限りで販売を中止したという記事もある。
※2011年6月補訂:終売を追記弁当名と鮭の姿を金色に描いた高級感のあるボール紙のパッケージに、木製の押し寿司容器を入れる。中身は真ん中にイクラ、両端に鮭を載せた酢飯を、熊笹で包んで押した押し寿司。価格は高くなるが見た目も味も美しく、日本一の鮭押寿司駅弁と呼んで差し支えないと同時に、資料をいくら探しても紹介文が出てこなかった幻の駅弁。2003年12月の情報で、毎年12月末頃からの冬季限定発売商品の模様。
調製元の駅前商店が2011年5月15日限りで閉店したため、現在は売られていない。
※2011年6月補訂:終売を追記