札幌駅から特急列車で4時間強、札幌方面と根室方面と網走方面へ鉄路が分かれる駅。釧路市は北海道東部で太平洋に面する、人口約17万人の港町。全国最大級の漁港と道東最大の工業地帯を持ち、空港も備える物流の拠点であるほか、釧路湿原など道東観光の玄関口として賑わった。駅弁は改札外駅舎内の土産物店2店が、釧祥館と引田屋のものを販売。1917(大正6)年12月1日開業、北海道釧路市北大通14丁目。
2020(令和2)年に釧路駅や駅弁催事などで発売か。ボール紙でふちを厚く組んだ正方形の容器に、醤油飯を詰め、ひじき煮を散らし、「ふっくら柔らかく煮込んだ牡蠣をどっさりのせ」、甘酢生姜を添える。今までの釧路駅や近隣の駅弁よりも、中身はシンプルに、分量を控えめにして、売り場で手に取られやすいようにしたのだと思う。併せて釧路や道東や北海道だという感じや、弁当でなく駅弁だという感じも、あまりないと思う。
1990年代の発売か。カキやひじきの五目飯に煮ガキを5個ほど散らし、玉子焼、ガリ、いも茎、山くらげを添える。中身を見せるボール紙製スリーブの絵柄を含め、おしゃれな感じ。今回は東京駅で購入したが、レシートでの商品名は不思議と「かきべん旭川駅」だった。価格は2018年の購入時で980円、2021年時点で1,100円、2022年時点で980円。
※2022年4月補訂:値下げを追記上記の駅弁「かきべん」の、2002(平成14)年時点での姿。内容の趣旨は変わらないが、当時はスリーブでなく掛紙を使い、中身の見栄えが厚岸駅の名物駅弁によく似ていた。底の浅い長方形の容器の全体にカキの味付け御飯を敷き詰め、その上にカキ・アサリ・山クラゲとヒジキを散りばめる。
※2019年8月補訂:新版の収蔵で解説文を手直し2009〜2010年の駅弁大会シーズンに向けてか、2009年11月1日から2010年2月28日まで販売されたという。円形の加熱機能付き容器を、商品名を大きく書いて厚岸湖の風景やカキのイラストを描いたボール紙の枠にはめる。中身は醤油飯の上にひじき、山くらげ、ニンジン、煮カキをごろごろと散らしたもの。
味はスマートで、道東のカキ飯であればもっと臭さが欲しかったと思う。駅弁催事ではこうやって普通に売られるけれど、現地では3日前までに要予約というし、現地で買ったという話も聞かないし、製造者固有記号も付いているしということで、疑義駅弁と呼ばざるを得ない。2012年頃まで売られた模様。
※2017年8月補訂:終売を追記2009〜2010年の駅弁大会シーズンに向けて、2009(平成21)年の秋までに投入か。陶製の釜飯容器にプラ製のふたをして、中身の写真と商品名を印刷したボール紙の枠にはめる。中身はカキの炊込飯の上に煮カキ3個と山菜、タケノコ、きんぴらごぼう、錦糸卵、シイタケ、ニンジンなどを載せるもの。
味はスマートで、道東のカキ飯であればもっと臭さが欲しかったと思う。駅弁催事ではこうやって普通に売られるけれど、現地では3日前までに要予約というし、現地で買ったという話も聞かないし、製造者固有記号も付いているしということで、疑義駅弁と呼ばざるを得ない。この年のみか、数年間の販売か。