東京駅から新幹線で約5時間。福岡市は福岡県の西部で玄界灘に面する、人口約160万人の城下町かつ港町。政令指定都市かつ福岡県の県庁所在地で、九州の鉄道や経済の中枢である大都市。駅弁は主に新幹線ホーム、新幹線コンコース、改札外の東西自由通路の売店で、地元や九州一円や西日本のものが多種売られる。1889(明治22)年12月11日開業、福岡県福岡市博多区博多駅中央街一丁目。
秋冬の駅弁大会シーズンに向けた、2016(平成28)年秋の新商品か。鹿児島中央駅の駅弁として発売し、翌2017年のシーズンに掛紙の絵柄が変わり、2021年からは「鹿児島」の名を残したまま博多松栄軒の博多駅弁になり掛紙の社名を差し替えた。2022年10月のJR九州の駅弁キャンペーン「第13回九州駅弁グランプリ」には、博多駅の駅弁としてエントリー。九州博多で1971年から辛子明太子を製造販売するまるいちと、1929年創業の駅弁屋である松栄軒とのコラボレーション。
長方形のプラ容器に白飯を詰め、鹿児島黒豚のタレ焼きのほぐし身のごま和えを少々と、辛子明太子まるごと1本と、錦糸卵と紅生姜で覆い、ごぼうと高菜漬けを添える。小片やほぐしでなく1本の明太子を詰めたことが印象的であり、これで御飯をいただけるお弁当。価格は2016年の発売時で1,080円、2023年時点で1,180円。
大相撲九州場所の開催に合わせて、2023(令和5)年11月に博多駅で発売か。田の字の4区画に、山菜ナムルと牛焼肉丼、きんぴらごぼうと牛すき焼丼、錦糸卵と牛そぼろ丼、筑前煮となますと煮豆を、それぞれ詰める。これは鹿児島中央駅の駅弁「駅弁屋の牛肉弁当」と同じで、価格も容器も掛紙の絵柄も副題の「三種の牛肉幕の内」も同じで、駅弁の名前だけが差し替えられている。異なる駅で違う名前で同じ駅弁が売られることは、他にも城崎温泉駅と新神戸駅や鳥取駅、越後湯沢駅とガーラ湯沢駅、福山駅と三原駅などの事例があるものの、かなり珍しい。事実上同じ調製元の鹿児島中央駅弁「牛肉三昧」とは、まったく異なる。
2023(令和5)年までに博多駅で発売か。長方形のプラ容器に白飯を詰め、うなぎ蒲焼きと牛焼肉を少しずつ載せ、錦糸卵といんげんと花にんじんを置き、ごまポテトと柴漬けを添える。商品名でできた掛紙とともに、名前どおりの中身。味と量は寂しいかもしれないが、かつてのスタミナの組合せ。
2023(令和5)年10月2日に博多駅で発売、同月からのJR九州の駅弁キャンペーン「第14回九州駅弁グランプリ」にエントリー。商品名はレシートでもキャンペーン上でも「HOT!九州ぐるり肉弁当」だが、実物の掛紙では「博多明太かしわめしと秋の牛すき焼めし」にみえる。長方形の加熱機能付き容器の2区画の、一方は鶏飯を錦糸卵と鶏照焼と刻み海苔で覆うかしわめし、他方は茶飯を牛すき焼き肉ときんぴらごぼうで覆い、いんげん、花にんじん、くりを添える牛すき焼めし。なのでこれはやっぱり「九州ぐるり肉弁当」でなく「かしわめしと秋の牛すき焼めし」。博多明太は、辛子明太子は、いったいどこにあったのだろうか。
2024(令和6)年1月の京王百貨店の駅弁大会で実演販売。長方形のプラ容器に茶飯を詰め、牛焼肉とささがきごぼうで覆い、辛子明太子を横たえ、玉子焼と青菜を添える。現地でも今後に買えるようになるのかもしれないが、催事や東京や大阪で売るのに向いたつくりに思える、普通に牛肉と明太子を使ったお弁当。
調製元は鹿児島駅弁の松栄軒に違いないが、掛紙では「博多寿軒」を名乗る。かつて福岡博多の名門企業で、2010年限りで廃業した博多駅弁の寿軒の名は、広島駅の駅弁屋である広島駅弁当に引き継がれ、2018年末に博多寿改良軒ができている。2023年の秋冬の駅弁大会シーズンに現れたこの名称に、末永家との関係が気になる。
2023(令和5)年11月に博多駅で発売か。日本鉄道構内営業中央会の「駅弁マーク」制定35周年を記念し、会員のうち29社が主に11月10日から期間限定で販売した31種類の記念駅弁のうち、鹿児島中央駅の駅弁屋のもの「ぐるり九州お肉の旅」について、大相撲九州場所の開催にちなみ、掛紙の大きな駅弁マークを「大相撲九州場所」の文字に置き換え、その博多駅版にしたものと思われる。
それ以外は、鹿児島のものと同じ。御飯を佐賀牛の焼肉とごぼうで覆うものと、御飯を鹿児島黒豚の角煮と鶏炭火焼きで覆うものと、御飯を熊本あか牛のすき焼きとそぼろと錦糸卵で覆うものの、3区画の詰合せ。食品表示ラベルでの調製元は、ここでは博多松栄軒となっている。
2023(令和5)年の10月までに、博多駅で発売か。同月からのJR九州の駅弁キャンペーン「第14回九州駅弁グランプリ」にエントリー。文字でできた掛紙で読めるとおり、白飯に海苔と福太郎の辛子めんたいを載せたものと、菜加川のかしわ飯とてりやきを、長方形の容器の左右に据え、煮物と漬物を添える。めんたいことかしわめしという、福岡や北部九州でメジャーな味の両方を、ひとつの弁当でシンプルにいただける優れもの。味に特徴や個性を感じないところも食べやすい。
2023(令和5)年10月に博多駅で発売、同月からのJR九州の駅弁キャンペーン「第14回九州駅弁グランプリ」にエントリー。キャンペーンでの調製元がやまやコミュニケーションズで、現物の調製元が博多いもっ子屋なのは、以前に博多駅で買えたやまやの辛子明太子入り駅弁と同じ。スリーブの構造と容器も同じ。駅弁の名前は食品表示ラベルで「やまや辛子明太子と福岡県産豚弁当」だったり、調製元が九州駅弁グランプリでは「やまやコミュニケーションズ」だったり、表記のゆれが興味深い。
長方形の容器に白飯を詰め、キャベツで覆い、甘辛だれと塩だれで2種類の豚バラ肉焼きと辛子明太子を載せ、枝豆で彩り、煮玉子と柚子大根を添える。脂身が豊かでしっかり味付けされた豚肉や、当然に辛い明太子の味を、白飯に加えてキャベツが中和し、意外にさわやかにいただける。分量もなかなか、お値段もなかなか。
2017(平成29)年の秋または2018年2月までに、博多駅で発売か。2022年10月のJR九州の駅弁キャンペーン「第13回九州駅弁グランプリ」にエントリー。調製元はここでは「博多いもっ子屋」だが、「やまやコミュニケーションズ」となることがある。中身の牛焼肉と明太子の写真が美しいスリーブには、「やまやの無着色明太使用」と書かれ、「博多の味やまや」のロゴマークもみえる。
真っ黒な長方形の容器に白飯を敷き、牛焼肉で覆い、辛子明太子を載せ、煮玉子とゆず大根を添える。博多名物の辛子明太子が、辛子明太子大手のやまやのものが、この赤い魚卵が、この駅弁の特徴であり、この駅弁が買われる目的となろう。食べればつまり牛丼で、明太子の存在は意外に控えめかもしれない。
2015(平成27)年に博多駅で「博多風チキン南蛮弁当」または「鶏南蛮」の名で、790円で発売か。2017年または2019年のリニューアルで、この姿と名前に変わった模様。駅弁の名前は「チキン南蛮弁当そぼろご飯」とも。中身のイラストと一部のイメージ写真と商品名を描いた掛紙には、「博多弁」と「博多弁当 福宝軒」の表記がある。
中身は白飯を錦糸卵と鶏そぼろで覆い、刻み海苔を載せた「かしわそぼろ飯」と、チキン南蛮とタルタルソース、ポテトサラダと甘酢だれ。こんな組合せはあまりないと思う、シンプルな鶏づくし。これが博多の料理かというと、そうではないと思う。価格は2019年時点で820円、2023年時点で890円、3月の購入時で950円、2024年9月のJR九州の駅弁キャンペーン「第15回九州駅弁グランプリ」へのエントリー時で1,080円。
※2024年9月補訂:値上げを追記2022(令和4)年の6月までに、博多駅で発売か。浅い長方形の容器の一部に、白飯を置いて海苔で覆い、鶏皮の「かわ」、豚肉の「バラ」、ミンチボールの「つくね」の焼き鳥を1本分ずつ並べ、高菜と湯煎キャベツを添える。函館の名物やその根室版と違い、「安全を考慮して、こちらの商品は、「串なし」となっております。」。この分量で千円を超える商品になるのは不思議で、しかしおいしかったので、品質にこだわったと理解する。
2022(令和4)年の6月までに、博多駅で発売か。掛紙に商品名とともに描かれたニワトリは、その胴体が鶏照焼でできている。長方形のプラ容器に鶏飯を詰め、錦糸卵と刻み海苔を載せ、鶏照焼のスライスで覆い、ゴマポテトとしば漬けを添える。ステーキを名乗る鶏照焼は、たしかに厚みと大きさがあって、柔らかさもあり、食べ応えがある。
2018(平成30)年発売の「佐賀牛めし」を、2020(令和2)年に「佐賀牛焼肉弁当」へ改称し、さらに2022(令和4)年の秋にこの「佐賀牛焼肉重」へ改称か。駅弁催事により、鹿児島中央駅の駅弁にも、博多駅の駅弁にも、出水駅の駅弁にもなることがある。ここでは博多駅の駅弁と考えた。佐賀駅や佐賀県内の駅で売られることはないだろう。
長方形の容器に味付け飯を詰め、佐賀牛の焼肉で覆い、きんぴら笹ごぼうで補い、糸唐辛子を振り、玉子焼となますを添える。タレをからめて牛肉煮とも牛焼肉ともし難い、唐辛子で辛くはならない、肉の分量と品質は確保されたと思う、普通の牛肉駅弁。個性や地域性はないから、どんな名前でもどの地域でも違和感のないタイプ。価格は2023年時点で1,350円、2024年時点で1,380円。
※2024年9月補訂:値上げを追記秋冬の駅弁大会シーズンに向けた、2022(令和4)年秋の新商品か。長方形のプラ容器に味付け飯を詰め、牛焼肉で覆い、きんぷら笹ごぼうで補い、辛子めんたいを1本載せ、玉子焼と高菜漬を添える。タレをからめて牛肉煮とも牛焼肉ともし難いお肉はともかく、明太子と高菜漬は九州らしい、福岡らしい食材なので、こういうものが博多駅弁にあるのは分かりやすい。きっと博多駅でも売られていると思うが、この商品は駅よりもむしろ主に東京や大阪やスーパーやデパートへ出荷されるものとみえる。
2018(平成30)年に博多駅で発売か。2022年のJR九州の駅弁キャンペーン「第13回九州駅弁グランプリ」にエントリーする前に容器を変え、長方形のプラ容器に透明なふたをして掛紙で巻く姿から、牛のシルエットを型抜きしたふたをかけ紙帯を締める姿にした。中身は左に牛丼で右に牛そぼろ丼、白飯を九州産黒毛和牛の牛すき焼きや牛そぼろで覆ったものの間に、玉子焼と大根漬と紅生姜を据える。「膳」ではないだろう、シンプルできれいな牛丼セット。価格は2020年時点で1,080円、2022年時点で1,190円、2023年時点で1,290円。
※2023年7月補訂:値上げを追記2018(平成30)年の夏までに発売か。2022年のJR九州の駅弁キャンペーン「第13回九州駅弁グランプリ」にエントリー。小柄な容器を松花堂弁当のように4区画に区切り、それぞれにかしわ飯、鶏そぼろ御飯、鶏唐揚と玉子焼、筑前煮を詰める。普通の弁当のように食べられて、見返すと確かに鶏だらけ。今は豚も牛も普通に食べていて、しかしここには鶏食の文化があったことを、駅弁で静かに語るのかどうか、それは気にしすぎか。価格は2019年時点で1,080円、2022年の購入時で1,020円、2023年時点で1,090円。
※2023年7月補訂:価格の改定を追記2021(令和3)年の夏に博多駅で発売、広島駅や東京駅などでも販売。東京駅で購入したら、おてふきと箸袋と食品表示ラベルでの連絡先が、博多や九州でなく広島の駅弁屋になっていた。調製元の博多寿改良軒が、広島駅の駅弁屋である広島駅弁当により設立されたことを知らなければ、不思議に思われることだろう。
掛紙の表面では商品名と宣伝文をレトロ調にデザインし、裏面では博多(福岡)の焼き鳥文化を紹介。簡易な長方形の容器に醤油飯を詰め、刻み海苔を振り、鶏ももたれ漬焼、たれ付焼つくね、鶏せせり塩焼、鶏皮たれ漬焼、つまりいろんな焼き鳥を散らし、うずら卵、高菜漬、ぎんなん、たれボトル、唐辛子の袋を添える。広島や東京でなく、ちゃんと福岡や九州の内容を持つ、焼き鳥が一杯の、鶏づくしの惣菜弁当。鶏飯や「かしわめし」でなく焼き鳥弁当というのは、駅弁では目新しい。価格は2022年の購入時で900円、2023年時点で950円。
※2023年7月補訂:値上げを追記公式にも非公式にも販売情報が見つからないので、2021(令和2)年2月購入時の最新作か。掛紙の写真のとおり、白飯をウナギの蒲焼きと牛ステーキと錦糸卵で覆い、大根桜漬を添える。中身の見栄えと味は並でも、肉とウナギの分量に対して、駅弁に入れると二千円前後の値段になるウナギを蒲焼きでスライスせず3切れも入れて、この値段ならばお買い得だと思った。
2019(令和元)年の夏までに発売か。正方形ふたつぶんの容器は、一方が牛そぼろ飯の焼肉丼、他方が白飯のハンバーグ丼。漬物もなく、ほぼ飯と肉のシンプルさ。佐賀牛を使う高価な弁当のようだが、2月の冬の常温でなく、少し温めると「極味」が出たかもしれない。この博多駅の改札外で最大の駅弁売店では、この弁当に「店内で温めできます!!」シールを貼付したので、これに頼ることができそう。価格は2021年の購入時で1,480円、2022年時点で1,630円、2023年時点で1,690円。
※2023年7月補訂:値上げを追記2012(平成24)年の年末までに「豊後街道弁当」「洋食屋さんの駅のハンバーグ弁当」とこの「和食屋さんの駅のとんかつ弁当」などで、博多駅の駅弁に進出か。スーパーかデパ地下の弁当のようなプラ容器を、電車を思わせる絵柄や駅の文字で駅弁らしさを出した絵柄の掛紙で包む。中身は白飯、とんかつ、レンコンやゴボウなどの煮身の、フライドポテト、ブロッコリー、きくらげ、高菜漬。お惣菜のとんかつ弁当のようで、常温でいただける駅弁の味であり、少しだけ福岡や駅弁の要素を取り入れたように見えた。価格は2020年の購入時で830円、2022年時点で1,000円。
※2023年7月補訂:値上げを追記2012(平成24)年の年末までに「豊後街道弁当」「和食屋さんの駅のとんかつ弁当」とこの「洋食屋さんの駅のハンバーグ弁当」などで、博多駅の駅弁に進出か。スーパーかデパ地下の弁当のようなプラ容器を、電車を思わせる絵柄や駅の文字で駅弁らしさを出した絵柄の掛紙で包む。中身は白飯、ハンバーグ、コーン、鶏唐揚、スパゲティ、フライドポテト、エビフライ、ニンジン、マッシュルーム、ブロッコリー。まるでお惣菜のハンバーグ弁当であり、常温でいただける駅弁の味でもあった。価格は2020年の購入時で830円、2022年時点で1,000円。2024年に中身のハンバーグを2個に増やし1,500円にして、JR九州の駅弁キャンペーン「第15回九州駅弁グランプリ」へエントリー。
※2024年9月補訂:リニューアルなどを追記2006(平成18)年の夏に博多駅限定の駅弁として発売。後に小倉駅でも売られるようになったのだろう。白飯を錦糸卵と高菜で覆い、小粒な鶏唐揚4個とスパゲティを詰め、きんぴら、切干大根、薄い蒲鉾と小さな玉子焼、レンコン揚げを添える。宣伝文が美しい専用の紙箱を用意したのに、これはどうしてやっつけ仕事。客の駅弁への期待を裏切らないか心配になる。価格は2020年の購入時で880円、2023年時点で900円。
※2023年7月補訂:値上げを追記2019(令和元)年の5月までに発売か。かつての出水駅弁「えびめし」を思い起こす、かまぼこ形かトンネル形の容器に、茶飯を詰め、鶏照焼と玉子焼で彩り、鶏唐揚、つくね串、ポテトサラダ、ししとう、高菜を添える。スマートに鶏だらけのお弁当。
調製元の「ENM」は「えん」と読み、1998年創業の仕出し弁当店であり、2017年頃から博多駅の駅弁売店に弁当を卸すようになったらしい。価格は2020年の購入時で890円、2023年時点で950円、2024年時点で1,080円、9月のJR九州の駅弁キャンペーン「第15回九州駅弁グランプリ」へのエントリー時で1,200円。
※2024年9月補訂:値上げを追記2018(平成30)年秋の新作か。その前年から何度か、同じ名前と異なる価格で新発売を重ねた形跡がある。博多駅でなく、新大阪駅の駅弁売店「旅弁当駅弁にぎわい」や、東京駅の駅弁売店「駅弁屋 祭」のための商品であるかもしれない。真っ黒な容器の3区画に、佐賀牛の焼肉と山菜ナムルと白飯、鹿児島黒豚のたれ焼きと白飯、宮崎牛のすき焼きとゴボウと麩と白飯を詰める。肉の分量はともかく、内容は掛紙どおりの肉づくしになっているのに、味はどうにかならなかったのかと思った。価格は2019年の購入時で1,280円、2023年時点で1,350円。
※2023年7月補訂:値上げを追記この姿では2017(平成29)年の秋までに発売か。プラ製容器にトンカツのサンドイッチを3切れ詰め、商品名を描いた紙箱に収める。マヨネーズとマスタードは別添なので、好みで使える。鹿児島を名乗るが、調製元は福岡の博多松栄軒。ただし紙箱には「松栄軒」とのみ印字するため、鹿児島と共用しているのかもしれない。そのまま食べたら、やや固さと脂の臭みがある、ロースカツのソースカツサンドだった。価格は2018年の購入時で780円、2023年時点で830円。
※2023年7月補訂:値上げを追記2017(平成29)年までに「手ごねハンバーグ弁当」の名前で発売し、2019(平成31)年頃に改称か。中身はちょっと豪華な持ち帰り弁当店のハンバーグ弁当という感じで、白御飯、ハンバーグ、エビフライ、フライドポテト、焼売、豊富な付合せなど。このプラ製容器を、中身の写真を使う大きな掛紙で包む。味は常温で締まる駅弁風で、プレーンなハンバーグは身が詰まる。カップで添付の「ジャポネソース」なる醤油と大根おろしのタレをかけると、脂と赤身の味が引き立つ感じ。2022年までの販売か。
※2023年7月補訂:終売を追記2018(平成30)年7月に購入した、博多駅弁の掛紙。上の「手ごねハンバーグ&えびフライ弁当」と、絵柄に加えて駅弁の名前も異なるが、容器と中身はまったく同じものだった。
辛子明太子の製造販売で知られるやまやコミュニケーションズと、アニメなどのキャラクターグッズを販売するウララキューブが、2020(令和2)年4月下旬からの販売を発表した、テレビアニメ「キングダム」のキャラクター弁当シリーズのひとつ。「やまや飛信の膳」と「やまや中華統一の膳」を東京駅と新横浜駅と羽田空港で、「やまや巫舞の膳」を新大阪駅で、この「やまや怪鳥の膳」を博多駅と福岡空港で販売した。
直方体に固まる明太子飯を、鴨肉ステーキと明太子とつくねと海苔で覆い、いかしゅうまいと胡麻団子を添える。中国の春秋戦国時代を舞台にした、集英社の漫画雑誌「週刊ヤングジャンプ」での連載作品「キングダム」に登場する、秦の六大将軍の一人「王騎」が怪鳥の異名を持つことにちなんだのだろう。海苔で描く鳥が細い線でつくられていて、作るのが大変そうだと思った。
公式発表によると、新型コロナウイルス感染拡大を防止するための緊急事態宣言を受け、発売日を7月3日に延期、さらに新型コロナウイルス感染症の影響により、他県への移動が難しいことなどから、9月30日をもって販売終了。政府の新型コロナウイルス感染症対策で、新幹線駅や空港の利用者が激減したとはいえ、高額な弁当であり、4種類とも売店の見た目では、あまり売れていなかったのではないかと思う。
2018(平成30)年の夏に発売か。もっぱら催事場で売られる商品でないかと見られる。佐賀県で既存の鳥栖駅弁「佐賀牛めし」と同じ名前を名乗り、鹿児島県の出水駅や鹿児島中央駅の駅弁屋が調製し、福岡県の博多駅弁を名乗る、属地不詳な商品。白飯を牛すき焼きで覆い、ごぼうと紅生姜、ザーサイと玉子焼を添える中身は、没個性な牛肉駅弁。味も並。1年間ほどの販売か。
※2020年5月補訂:終売を追記2018(平成30)年4月の発売か。白飯を牛肉と錦糸卵で覆い、明太子を載せ、高菜と煮豆を添える。掛紙に「やわらかくてジューシーな美味しさ」な博多和牛と、「独自の手法で丹念に漬け込んだ味わい深い」な明太子の使用をうたうが、いずれも味は並。もっとおいしくなるのではないかと思うところ。調製元は鹿児島県の出水駅や鹿児島中央駅の駅弁屋だが、掛紙には「博多駅弁」の表記がある。2020年までの販売か。
※2023年7月補訂:終売を追記2015(平成27)年までには博多駅で売られ始めた模様。窓のあるクラフト風の茶色いボール紙箱に、小さく丸い商品名のシールを貼り、カツサンド3切れを直接詰める。肉が薄く衣が厚くカリッとしたロースカツのソース漬け。調製元は福岡市博多区のサンドイッチ製造業者か。現存しないかもしれない。
※2023年7月補訂:終売を追記2013(平成25)年の春頃に発売か。同年のJR九州の駅弁キャンペーン「第10回九州駅弁グランプリ」にエントリー。ひとつの容器に、牛バラ肉と牛ロース肉の牛丼、味噌味と醤油味の牛丼を詰め、玉子焼、れんこんのきんぴら、もやしを添える。ざらついた食感や臭いと少々の辛みが、なんとなく韓国風の味。調製元は福岡市内の仕出し料理屋。2020年の春頃までに終売か。
※2021年3月補訂:終売を追記2013(平成25)年7月の新幹線博多駅の改札内の駅弁売店「駅弁屋たい!」オープンとともに発売か。調製元は小倉駅の駅弁屋であるが、博多駅限定の駅弁として登場した模様。小柄な長方形の折箱に白飯を詰め、牛焼肉で覆い、大根桜漬を添え、これら以外には何も入れない簡潔な内容。薄く広く引き伸ばした肉のタレや焼肉の香りで御飯を食べ、おいしく感じさせた印象。2020年の春頃までに終売か。
※2021年3月補訂:終売を追記上記の駅弁「博多和牛焼き肉弁当」の、2020年時点での姿。掛紙をカラーコピーに変え、白飯と牛肉と大根桜漬の中身にうぐいす豆を加えた。小柄の割に高価な駅弁なので、肉の質と量はまあまあ、しかし安っぽい容器はゆがんでいたり、やっつけ仕事に見えた。2020年の春頃までに終売か。
※2021年3月補訂:終売を追記2015(平成27)年に博多駅や福岡空港で発売か。コンパクトな容器に詰めた白御飯を牛焼肉、炒り卵、唐彩菜(高菜)、香辛料、タレで覆う、辛い牛肉弁当。価格は2015年の発売当時で560円、2017年の購入時で648円。調製元は博多の老舗焼肉店からのれん分けしたらしい福岡県香椎の焼肉店。2019年頃に調製元が駅弁から撤退し終売か。
※2020年5月補訂:終売を追記国鉄時代からあったのに、知名度が皆無だった博多駅の駅売り焼売。そもそも焼売が博多名物であるなど聞いたことがない。豚肉や魚肉などとグリーンピースでできた焼売が16個、洋がらしや酢醤油とともに、経木折のような折箱に詰められる。もう21世紀なのに、横浜駅で有名なシウマイよりもずいぶん古風な姿をしていると思う。味はスーパーのチルド焼売のレベル。2010年12月限りで寿軒が駅弁から撤退し、この商品も買えなくなった。
※2011年2月補訂:終売を追記1960年代、昭和35年前後の、10月31日11時の調製と思われる、昔の博多駅弁の掛紙。天神の風月が調製し、博多駅の駅弁屋が販売したようで、絵柄と表記にそれがうかがえる。包装紙が真っ赤なのはおそらく、横浜駅でシウマイが大当たりした影響を受けていそう。上記のとおりこの商品は、21世紀まで生きながらえた。