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 旅の友「駅弁」。実際に食べた9,000個以上の駅弁を中心に、日本全国と世界の駅弁を紹介します。

JR西日本 九頭竜湖(くずりゅうこ)駅 JR-West Kuzuryuko Station
2023(令和5)年11月訪問 GoogleMap「九頭竜湖駅」

駅名標 駅舎 駅構内

福井駅からJR越美北線(えつみほくせん)の列車で約100分。越前と美濃を、福井と岐阜県美濃太田を結ぶ鉄道の一部として1972年に開業したが、以後に路線が延伸することなく終着駅となった。百貨店の駅弁催事によると、駅弁が2023年1月に誕生したことになっている。1972(昭和47)年12月15日開業、福井県大野市朝日。

九頭竜まいたけ弁当(1,200円)Kuzuryu Maitake Bento
2023年1月11日に京王百貨店の駅弁大会で購入 Jan. 11, 2023

掛紙 中身
掛紙 外観 外観 中身 中身 中身

2023(令和5)年1月の京王百貨店の駅弁大会で実演販売。福井県のJR越美北線の九頭竜湖駅で、冬期間(11月中旬から3月まで)予約販売される駅弁を名乗り販売。実際には京王百貨店の駅弁大会の担当者が、福井県大野市で九頭竜湖駅に隣接する「道の駅九頭竜」で買えた舞茸弁当、マイタケの炊き込みごはんを、催事の商品に仕立てたもの。2012年2014年にも、そんな触れ込みで売られた「駅弁」を、この催事場で見た気がする。

真ん丸の容器に、商品名とまいたけのイラストに、越美北線と越前大野城の写真を使うシールを貼り留める。これにマイタケの炊込飯を詰め、マイタケの煮物と天ぷらを載せ、焼サバ、さといも、玉子焼、紅生姜も載せる。福井県大野市の九頭竜まいたけは特産品で、道の駅でも使われたり売られ、この弁当にも使われる。

駅弁催事での実演販売の影響は、そもそも催事のための商品だから無いはずが、まいたけ弁当を名乗るのにマイタケの分量も存在感も味も薄く、焼サバを入れたり赤い刺激物が目立ったり、良いところがない。催事場でも販売が苦戦していたようにみえた。実際に道の駅で売られる舞茸弁当そのものを、マイタケの炊込飯をマイタケ煮で覆い尽くしたものを、増量してこの容器に詰めて値段を倍額の約1,000円にして売れば、九頭竜まいたけと大野市と越美北線を大都会東京の催事場でアピールできたのではないかと、残念に思う。

越美北線(えつみほくせん)は、福井県内で福井市の越前花堂(えちぜんはなんどう)駅と九頭竜湖(くずりゅうこ)駅の間、52.5kmを結ぶJR西日本の鉄道路線。「越美」の「北線」、つまり越前と美濃を、具体的には福井駅と岐阜県の美濃太田駅を結ぶ路線の北側として、1960年と1972年に開業した。南側では越美南線(えつみなんせん)が1923年から1934年にかけて開業しており、古くは大正時代には、最後には1980年代に全通するとされた。しかし予算が付かないまま1980年の国鉄再建法で建設(ただし当時はまだ調査の段階)が凍結され、越美南線は廃止されて1986年に長良川鉄道へ転換、越美北線は「代替輸送道路が積雪で年10日以上通行不可能」で廃止対象から除外され、1987年の国鉄分割民営化でJR西日本の路線となった。

乗客は昭和時代も今も少なく、特に越前大野駅から九頭竜湖駅までは一日に数十名しか使わないという。駅弁の需要も必要も無い。鉄道や駅がいつまで残るか、列車の運行がいつまで続くかも怪しく、最近ではコロナ禍で2021年には全便運休の検討が報道された。自動車交通の需要はあるようで、道の駅が舞茸弁当を山積みするほど賑わい、1987年には高速道路の建設が決まり、一日約1万台の需要を予測し2026年には全通するという。

販売駅
越美北線 九頭竜湖(くずりゅうこ)駅 1972(昭和47)年12月15日開業 福井県大野市朝日
調製元
調製元の記載なし 所在地の記載なし 連絡先の記載なし

越前大野まいたけ海苔弁(1,350円)Echizen-Ono Maitake Noriben
2024年1月16日に京王百貨店の駅弁大会で購入 Jan. 16, 2024

掛紙 中身
掛紙 外観 外観 中身 中身 中身

2024(令和6)年1月の京王百貨店の駅弁大会で、九頭竜湖駅の駅弁として実演販売。商品名は催事の一覧表では「九頭竜まいたけ海苔弁」であった。「福結び」「越前大野」「まいたけ海苔弁」の文字を描いた紙帯を巻く長方形の容器に、舞茸御飯を敷き、海苔で覆い、マイタケ天と焼鮭を載せ、玉子焼とネギと福神漬を添える。もし仮にこの弁当が本当に九頭竜の道の駅で存在すれば、700円くらいで買えると思う簡素なお弁当。現地で売られる舞茸弁当は、大野市街の土産物店にも入荷し、500円前後で買える。

販売駅
越美北線 九頭竜湖(くずりゅうこ)駅 1972(昭和47)年12月15日開業 福井県大野市朝日
調製元
調製元の記載なし 所在地の記載なし 連絡先の記載なし

越前いなり(1,200円)Echizen Inari
2024年1月16日に京王百貨店の駅弁大会で購入 Jan. 16, 2024

掛紙 中身
掛紙 外観 外観 中身 中身 中身

2024(令和6)年1月の京王百貨店の駅弁大会で、九頭竜湖駅の駅弁として実演販売。商品名は催事の一覧表では「まいたけ稲荷・焼きサバ稲荷」であった。「福結び」「まいたけ さば」「越前いなり」の文字と越前大野城を描いた掛紙を巻く惣菜向けプラ容器に、舞茸御飯を詰めてマイタケ天を載せたおいなりさんを3個と、酢飯に焼サバとしその葉とガリを載せたおいなりさんを3個詰める。福井の山の幸と海の幸の詰合せと解釈することもできそうな、ユニークな具のおいなりさん。こんな商品が現地の駅か道の駅に、あるのかどうか。

販売駅
越美北線 九頭竜湖(くずりゅうこ)駅 1972(昭和47)年12月15日開業 福井県大野市朝日
調製元
調製元の記載なし 所在地の記載なし 連絡先の記載なし