東京駅から東北新幹線で約1時間20分。東北新幹線と東北本線、磐越西線、磐越東線が接続し、水郡線の列車が乗り入れる駅。郡山市は福島県の真ん中に位置する、人口約32万人の宿場町。明治時代に発展した農業に加えて、鉄道や国道や高速道路が四方から集まる立地に商工業が集積、東北地方で仙台に次ぎ福島を上回る都市圏を形成する。駅弁は明治時代から売られ、昭和時代から2010年代まで複数の駅弁屋が競った。1887(明治20)年7月16日開業、福島県郡山市燧田。
東北新幹線の車内販売でも取り扱われる、郡山の名物「薄皮饅頭」の、新幹線車内では買えない小粒版。通常版と雰囲気は共通な、包装紙で包んだ紙箱の中に、個別包装の薄皮こしあん饅頭が9個入る。福岡県大牟田の草木饅頭と性格が似ていて、味はあちらが上だと思うのは私の主観。通常版より小さい分だけ、お手軽に食べられる。
郡山銘菓のひとつ。クルミ入りこしあんをぷにょぷにょとした飴色の生地で独特の形状に包んだ饅頭が、2個組でトレーに入り袋詰めされ、これを3パックセットでさらに袋詰めする。緑茶が合う年配向け和生菓子の風味。県内の駅のキヨスクや観光売店には必ず置いてあると思うから、駅売り銘菓としてここに収蔵。
今は新幹線や飛行機でひとっ飛びの時代になったが、青春18きっぷでの鈍行旅行でゆっくり下道を行けば、薄皮饅頭、ままどおる、家伝ゆべしが駅のキヨスクに並んでいると、北への旅の、東北の、まずは福島県に来たなという気になる。