小樽駅から函館本線の普通列車で1時間強。倶知安町は北海道の西部に位置する、人口約1.5万人の開拓地。1890年代に開拓され、1904年に幹線鉄道の駅ができ、林業や鉱業や畑作で発展、その後はスキー場からウィンターリゾートが興り、今はニセコへ世界中から観光客が押し寄せる。駅弁は1910年代の大正時代から1980年代の昭和時代末期まで、ここが函館や本州と札幌や北海道を結ぶ幹線鉄道の中間駅だった時代に売られた。1904(明治37)年10月15日開業、北海道虻田郡倶知安町南3条西4丁目。
おそらく1930年代のものと思われる、昔の倶知安駅弁の掛紙。このようにかつては、駅弁屋あるいは構内営業者がアイスクリームを調製し販売する時代があった。蝦夷富士こと羊蹄山の姿が美しい。
1919(大正8)年4月23日午前の調製と思われる、昔の倶知安駅弁の掛紙。漢数字の調製印は、大正時代に特有のものに感じる。「大正」の手書き文字は、収集者により書き加えられたもの。後方羊蹄山(しりべしやま)が絵柄と名所案内で記される。